山口県光市の母子殺害事件を巡り被告の元少年(28)=差し戻し控訴審で死刑、上告中=を実名表記したルポルタージュ本の著者、増田美智子さん(29)と発行元のインシデンツ(東京都日野市)は24日、元少年と本田兆司弁護団長ら弁護士3人に1100万円の賠償を求め東京地裁に提訴した。元少年側が「出版前に原稿を見せるとの約束をほごにされた」と虚偽の事実を公表したため、名誉を傷つけられたとしている。
一方、増田さん側は24日、毎日新聞11月11日付朝刊の社説の「当事者に知らせることなく出版しようとした」などとした記述は事実に反するとして、毎日新聞社に2200万円の賠償と謝罪広告を求めて提訴した。【伊藤一郎】
▽本田弁護士の話 提訴には本の宣伝に利用しようとする意図を感じざるをえない。原告の主張の詳細は分からないが、弁護団が虚偽の事実を作ったことはなく、元少年が訴えている損害賠償訴訟で事実関係を明らかにしていく。
▽毎日新聞社長室広報担当の話 原告側とは書面による協議を続けていたところであり、突然の提訴に驚いている。当社の主張は裁判の中で明らかにしていく。
(毎日)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091225k0000m040072000c.html
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