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世の中の出来事を書き留めます
快挙には手が届かなかった。HPジャパン女子オープンテニス最終日は17日、大阪市靱テニスセンターで行われ、シングルス決勝で世界ランク56位のクルム伊達公子(40=エステティックTBC)は、同94位でノーシードのタマリネ・タナスガーン(33=タイ)に5-7、7-6、1-6で敗れ、準優勝に終わった。3時間を超える死闘を演じたものの、女子ツアー史上初の40代での優勝はならなかった。
偉業達成を目の前にして、クルム伊達が燃え尽きた。タマリネのフォアに反応できずに終戦。ビリー・ジーン・キング(米国)が保持する39歳7カ月の女子ツアー最年長優勝記録の更新に挑んだが、ノーシードの世界94位に屈した。
決勝は3時間7分の死闘だった。初戦から合計するとシングルスだけで5試合、10時間34分も戦った40歳は、「ケガもなく終えられたのは、自分にとって凄く大きなステップ。体力的に難しいと感じる中で、1週間戦い抜けた」と無念の準優勝にも胸を張った。
15日の準々決勝、16日の準決勝がともにフルセット。準決勝は右ひざ痛に悩まされたが、試合後に入念なマッサージを受け、この日のコンディションは上々だった。「16日の朝よりはいい状態。戦えるものになっていた」。持ち前の粘りも見せた。第1セットを落とした後の第2セットをタイブレークの末に制した。しかし、最終第3セットに暗転。第1ゲームをいきなりブレークされると、左足親指に血マメができるアクシデントもあって4ゲーム連取され、1-6で押し切られた。
「スタミナというよりパワー。ロングラリーになった中でパワーが奪われていった」。3試合連続フルセットにもつれ込んだため疲労は隠せず、クルム伊達のショットから力感が失われた。
昨年9月の韓国オープン以来のツアー優勝を逃し、「韓国以降の、最初で最後のチャンスなんじゃないかと思っていた」と胸の内を明かした。ただ、4週連続でツアーに参戦し、大きな故障もなく戦い抜いたことは、今後の大きな糧になる。決勝に進んだことで、世界ランクも50位以内に復帰することが確実だ。「負けたいと思うことは1%もない」。このモチベーションがある限り、クルム伊達に戴冠のチャンスはやってくる。