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撤去派住民ら歓迎・・・荒瀬ダムの発電事業 知事断念

農業団体は水の確保を心配

蒲島知事が県営荒瀬ダム(八代市坂本町)の発電事業の断念を表明し、水利権再取得の申請を取り下げた24日、即時撤去を求めてきた地元住民らは一様にほっとした表情を見せ、「撤去が現実になった記念すべき日。一日も早くダム本体の撤去を」と、清流・球磨川の復活に期待を寄せた。一方、農業団体からは、農業用水の安定的な確保を心配する声も上がった。

 撤去を求めてきた市民団体や市議会議員連盟の約20人は、八代市役所で記者会見。旧坂本村の木村征男・元村長は「重い決断をした知事に感謝する。不信、不安の言葉は今日で消える。地元には期待と喜びが広がっている。早期にゲートを開放し撤去作業を進めてもらいたい」と訴えた。

 ダムの撤去を求める会の本田進会長は「協議会を早く設立し、住民の声を取り入れながら撤去に取りかかってほしい」と訴えた。県の水利権再取得に伴う同意に応じなかった球磨川漁協の大瀬泰介組合長も「いい方向だ」と歓迎した。

 一方、安定した農業用水を求め、ダム存続を訴えてきた農業者らでつくる八代平野土地改良区連合の西村壽美雄事務局長は「撤去後は、上流の瀬戸石ダムとの調整や、流域の水不足に対応する組織を設置してほしい」と注文した。

 福島和敏市長は「流域住民の撤去に向けた強い意志と行動力が知事の心を動かしたものと歓迎する。一日も早く撤去作業に向けて努力していただきたい」とのコメントを出した。
(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kumamoto/news/20100325-OYT8T00155.htm

テーマ : 社会ニュース
ジャンル : ニュース

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