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元社員へ発明報酬、日立に６３００万円支払い命令
半導体集積回路の複製技術を発明したのに正当な対価が支払われていないとして、日立製作所元社員の岡本好彦さん（５９）が同社に約６億円を求めた訴訟で、東京地裁（清水節裁判長）は２３日、請求の一部を認め、報酬として約６３００万円を支払うよう同社に命じる判決を言い渡した。同社は即日控訴した。
岡本さんは日立に在職していた１９８８年５月に、極小の半導体集積回路を大量に複製できる技術を発明。同社はこの発明に関連する技術で同年１１月に国内の特許を出願し、９７年１０月に登録された。米韓でも特許登録された。
判決は、岡本さんの発明そのものは商業的には実用化されなかったと認定。特許で利益が得られたのは、会社側の役割が大きかったと認定した。
その一方で、岡本さんの発明が社内で高く評価されていたことなどを考慮。特許による利益への岡本さんの貢献割合を４％とし、すでに支払われた報奨金約２千万円を差し引いた額の支払いを命じた。
判決後に岡本さんは「主張がほとんど認めてもらえなかった」と語り、控訴する意向を示した。
（朝日）
http://www.asahi.com/national/update/0623/TKY201006230481.html
