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世の中の出来事を書き留めます
マツダ工場暴走事件で、殺人未遂などの疑いで逮捕された同社の元期間社員引寺(ひきじ)利明容疑者(42)。広島県内の自動車関連工場を転々としながら、職場では「車好きで、働きぶりもまじめ」と映っていた。一方、近しい知人には「どうでもええ」となげやりな発言を繰り返すなど、事件直前には不安定な様子を見せていた。
引寺容疑者は広島市内の工業高校を卒業後、広島県府中町のマツダの協力部品メーカーに入社。約6年半勤めて退社した後は、派遣社員や期間社員として地元の自動車関連工場などを渡り歩いた。この18年間で少なくとも10社前後で働いたとみられる。
勤めていた工場の関係者は「まじめな働きぶりだった」「あんな事件を起こすとは思えない」と口をそろえる。従業員間のトラブルや問題行動などもなかったという。今月17日からは2カ月間の契約で、広島市内の自動車部品メーカーで働き始めたばかりだった。
一方、知人などによると、消費者金融からの借金も多く、約2年前に自己破産をしたという。数カ月前からは「眠れない。悩んでいる」と知人への相談は増えた。事件前夜にも、知人に「死んだ方がええんじゃろうか」と切り出したという。
「趣味は自動車レースの観戦。車関係の仕事が自分に合っている」。引寺容疑者が自動車関連工場に就職する際、志望動機として挙げていた。犯行後、警察に自ら通報した場所は、引寺容疑者がかつて、スポーツ車で走り慣れていた「車好き」の集まるマツダ本社(広島県府中町)近くの峠道だった。