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ＪＲ小松駅前の百貨店「大和小松店」が２５日、１２年間の営業に幕を下ろした＝写真＝。閉店セレモニーでは、従業員約３００人が入口付近に整列。中田健治同店長が「従業員はお客様に育ててもらった。地域の皆さん、長い間ありがとうございました」とあいさつすると、集まった市民から大きな拍手が送られた。

　店舗は１９７５年１２月、西友ストアとして開店し、９６年に撤退した小松西武百貨店の建物を、大和が買い取り９８年３月から営業。しかし、景気の悪化で大和が２００９年２月期に連結決算で初めて経常赤字を出し、小松店も売り上げの低迷が続いたことから、昨年１０月に閉店が決まった。

　中田店長は「生活様式、価値観の多様化に対応できなかった。リーマンショック以降は消費者が低価格志向になり苦戦した」と閉店理由を振り返った。

　一方で、閉店後の建物活用策は、まだ決まっていないが、中心商店街振興組合連合会の高野哲郎会長（４４）は「大和への需要を商店街に取り込むチャンス。空き店舗を利用し、野菜や魚、肉などを扱う店などを考えている」と意気込む。閉店を見守った同市小馬出町、看護師谷口栄理子さん（３９）は「値段が高く、若者向けの商品が少ないので、あまり来なかった。中心がさびれて、今後小松はどうなるのか」と不安そうな表情を浮かべた。

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