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世の中の出来事を書き留めます
爆発物か? 「不審物」の正体は鉄道模型だった。5日朝、名古屋市中区のビル前地面に、なぞのアタッシェケースが2個置かれているのが見つかった。コードが出ていたことなどから、愛知県警では爆発物の可能性があると判断。周辺を封鎖して爆発物処理班を出動させ、騒然とする中、大掛かりに回収した。だが中身は鉄道のジオラマ(立体模型)。一部マニアに人気の高額商品といい、警察では鉄道ファンの忘れ物の可能性もあるとみて、持ち主を捜している。
現場は名古屋有数の繁華街、栄2丁目のビル通用口と歩道の間の敷地。5日午前8時半ごろ、このビルに本社がある服飾業者の男性役員が「不審なアタッシェケースがある」と愛知県警中署に通報した。
同署によると、男性がビルに出勤すると、通用口前の地面にアタッシェケースが2個置かれていた。警察官が駆けつけたところ、ケースは縦40センチ×横50センチと縦25センチ×横30センチの大きさで、大きい方のケースから、赤と黒のコードかリード線のようなものが、3本見えていたという。
そのため、県警では爆発物の可能性もあると判断。ビル前の道路を南北約100メートルにわたって封鎖し、機動隊爆発物処理班を出動させ、周囲は騒然となった。緊迫する雰囲気の中、処理班は重機を使うなどし、発見から約3時間後に回収を終えた。
県警が調べたところ、中身は爆発物ではなく、鉄道のジオラマだったことが判明した。開くと、片側が鉄道模型で、もう一方の側には空の風景画が描かれていた。ジオラマ部分には鉄道車両や線路のほか、山、林、家、橋、トンネルなどが縮小スケールで作られていた。見えていたのは、操作装置の配線だった。
この種の、アタッシェケースの中に収めたジオラマは、一部メーカーが製造。持ち運べるジオラマとしてマニアらに人気で、4万~二十数万円前後で販売されている。うち1社である玩具メーカー栄進堂(大阪市)によると、同社は昨年秋から数カ月間、希望小売価格5万2500円で計15個、受注生産販売した。その後、同製品の製造を海外のメーカーが引き継ぎ、それが国内で販売されているという。
同社では「今回見つかったのが、うちのものか他社製品か分からないが、配線がはみ出ることはあり得る」としている。