◆「技術振興に希望」喜ぶ地元◆
石見地方の工芸技術「石州半紙(ばん・し)」(国指定重要無形文化財)が30日、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された。地元関係者や県からは「伝統技術の振興に向けた希望になる」と期待の声が上がった。
ユネスコがアラブ首長国連邦で28日から開いている政府間委員会で正式に決まった。
石州半紙は原料に地元産の楮(こうぞ)の皮を使った手漉(す)きの和紙。伝統的な製紙用具「漉桁(す・けた)」を前後に動かして紙を漉く「流し漉き」という技法を用い、現在は「石州半紙技術者会」(浜田市三隅町)の4軒の業者が技術を受け継いでいる。同会の川平正男会長(68)は「半紙の需要は少なくなり、生産者としては大変な時期だが、登録が一つの希望になる。これを契機に新しい技術や販路の開拓につなげていきたい」と話す。
溝口善兵衛知事は「技術の保持者のたゆまぬ努力があってのこと。貴重な資源として地域振興に役立てたい」とのコメントを出した。
(朝日)
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