和歌山市六十谷(むそた)の自宅隣に住む女性を殺害し貴金属を奪ったとして、
裁判員裁判では初めて
強盗殺人などの罪に問われた無職、赤松宗弘被告(55)の
判決公判が16日、
和歌山地裁で開かれた。成川洋司裁判長は「収入がないのに浪費したあげくの悪質な犯行」として求刑通り
無期懲役を言い渡した。弁護側は
酌量減刑したうえでの懲役25年が適正としていた。
裁判員裁判で
無期懲役の宣告は初めて。これまで最も重い判決は東京、青森両地裁の懲役15年だった。
裁判員6人と
補充裁判員2人は閉廷後に全員が記者会見に出席。それぞれ「いい経験になった」「参加してよかった」などと充実感を口にした。しかし「意見はどれぐらい判決に反映されたか」という質問に対しては、地裁の職員が守秘義務に反するとして回答を制止した。
成川裁判長は判決理由で「殺意は強固で、
犯行態様も執拗で残忍」と指摘。一方で被告に有利な事情として、当初は空き巣目的だったことや、被告がこれまで犯罪と
無縁の生活を送ってきたことなどを挙げた。
判決宣告後、成川裁判長は「裁判員、裁判官からのメッセージを伝えます」と前置きし「今後の人生、現実から逃げることなく、罪を償ってほしい」と説諭した。
判決によると、赤松被告は5月7日午後、自宅隣の恩知靖子(ひろこ)さん=当時(68)=宅に侵入しネックレスなど約29万円相当を盗んだが、帰宅した恩知さんに発見され、首をタオルなどで絞めて殺害した。
(産経)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090916/trl0909161550003-n1.htm
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