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世の中の出来事を書き留めます
米南部沖メキシコ湾の原油流出問題で、国際石油資本・英BPのヘイワード最高経営責任者(CEO)が出席する米下院エネルギー商業委員会の公聴会が17日、始まった。ヘイワードCEOは、原油流出事故について謝罪し、対応に全力を挙げていることを説明する一方、焦点の事故原因については「それを語るのはまだ時期尚早だ」と言及するにとどめた。
「起こるべきでないことが起こってしまったことを、深く申し訳なく思っている」。ヘイワード氏は17日の公聴会冒頭で、こう謝罪した。
原油流出問題は、4月下旬の事故発生以来、米国民の関心が日増しに高まっており、オバマ政権を揺るがす事態に発展しつつある。
17日の公聴会は、英BP幹部が米国民に直接事態を説明する場でもあるため、ヘイワード氏は「事態の深刻さはよく分かっている。(事故のあった)湾岸地域の人々に直接語りかけたい」と述べ、流出を止めるためにBPがとっている方策や、米政府と協力して全力で対策に当たっていることなどを順次説明した。
また、16日にオバマ大統領と会談して合意した200億ドル(約1兆8千億円)の基金設立など被害補償に全力を挙げていることも強調した。
ただ、流出が起こった原因については「現時点では、何がこの事態を引き起こしたのかを語るには時期尚早だ。(原因究明のために)やらなければならないことがまだかなり残っている」と語るにとどめた。米議会は、BP側がコストを優先して簡略設計を採用したことが事故の原因だと追及を強めているだけに、公聴会では激しいやりとりも予想される。
米世論の怒りを背景に、16日のオバマ大統領との会見以来、米国民への謝罪を続けているBPだが、その言葉づかいを巡ってはトラブルも起こっている。
16日、ホワイトハウスでの会見でBPのスバンベリ会長は「我々はスモール・ピープル(弱い人々)のことを大事に思っている」と説明。米国内ではこれが「湾岸地域の人々を侮辱している」との批判が高まり、会長は「ぎこちなくしゃべって、大変申し訳ない」と再度謝罪した。